2001年(平成13年)9月11日火曜日。首都圏を直撃したという台風15号の情報をつかもうと午後10時からはじまるNHKのニュース番組ニュース10を見ようとしたところ、台風15号のニュースをお伝えしようと思いましたが、今こんなニュースが飛び込んできましたといって画面に映し出されたのは煙を吐いている背の高いビルの映像でした。それはアメリカ合衆国及び全世界にとっての経済的な首都であるニューヨークの象徴の1つである世界貿易センタービルでした。なんと飛行機がそのビルに突っ込んで火災が起きているというではありませんか。一体どういうことなんだろうと思いました。そして生の映像の中、今までなんともなかった場所から大きな火の手があがったのをはっきりと見ました。しばらくして流れたスロー映像によるとなんと2機目の飛行機がビルに突っ込んだ為の火の手でした。これはまた、とんでもないことになったなと思いながら見ていたら、別の建物が煙をだしている映像が出ました。アナウンサーは一瞬どんな建物だかわからなかったようですが、ボクにはすぐにわかりました。なんと世界最強を誇るアメリカ軍の総本山であるペンタゴンが燃えているのです。これを見て、予想以上にとんでもない事態が起きているなと感じました。
事実関係を整理しておこうと考えてこのページを開設しました。
落ち着いて考えるため、事実関係の整理に専念したいと思います。
このページに書かれている内容は事実とは限りません。自分自身で判断するようにお願いします。
日本時間の2001年9月11日午後9時45分(現地時間の2001年9月11日午前8時45分)、最初の飛行機がニューヨークの世界貿易センタービルの北側のビルに衝突しました。この飛行機はボーイング767型機でボストン発ロサンゼルス行きのアメリカン航空11便で92人が乗っていました。
10時5分に2機目が貿易センタービルの南側のビルに衝突しました。この飛行機はボーイング767型機でボストン発ロサンゼルス行きのユナイテッド航空の175便で65人が乗り込んでいました。
10次10分にペンシルバニア州ピッツバーグ近郊の空軍施設でボーイング757型機のニュージャージー州のニューアーク発サンフランシスコ行きのユナイテッド航空93便で45人が乗った飛行機が墜落して炎上しました。
10時40分に国防総省に飛行機が衝突しました。この飛行機はボーイング767型機でワシントンのダレス空港発ロサンゼルス行きのアメリカン航空77便で64人が乗っていました。
10時50分に120階建ての貿易センタービルの南側のビルが崩壊。
11時30分に北側のビルが崩壊。
米国同時多発テロ。
America under Attack.
1時間あまりの間に激突または墜落した何者かにハイジャックされたジェット機は4機合わせて266人の乗員及び乗客が乗っていました。
米国内外のすべての米軍に対しレベルDの最高度の国防準備体制(デフコン)を発令。これは核戦争と同等の本当に最高級の厳戒態勢です。
空母をニューヨーク及びワシントン近海へ派遣。民間航空機の離発着を禁止、国境の閉鎖。太平洋上の飛行を禁止という処置をとりました。
米国連邦航空局(FAA)の指令により米国発着の航空機の運航が一時的に停止されて
います。
事件が起きたときブッシュ大統領はフロリダ州で演説中。その後ネブラスカ州にある戦略軍司令部へ。
ボストンはニューヨークの北、飛行機で1時間弱の所にある都市です。追突した飛行機はいずれもアメリカの東海岸から西海岸までの長距離飛行のスタートを切ったところでハイジャックされています。
全部で11機がハイジャックされたという情報もありましたが、これは間違いのようです。
首謀者と目されている中の1人、オスマ・ビン・ラディン氏はイスラム原理主義指導者でアルカイダという武装勢力を指揮しています。サウジアラビア出身で豊富な資金力を誇り現在はアフガニスタンに潜伏中と見られています。アフガニスタンはタリバンという武装勢力が実効支配しています。現在このタリバン政権を承認しているのはパキスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の3ヶ国です。
真珠湾以来の攻撃ととらえられています。
建国以来、第2次米英戦争で体験して以来のアメリカ本土への攻撃。単なるテロ行為ではなく戦争行為と見なしています。
AMERICA'S NEW WAR.
2001年9月7日に在日米大使館が在日米国人に対して警告を発生していました。
2001年9月12日午前9時30分に安全保障会議を通常メンバーに加え全閣僚が出席して開催。
中谷防衛庁長官はインドネシアから急遽帰国。
北米局長の判断で米国が発していた日本及び韓国の米国施設へのテロの可能性の情報を田中外務大臣や小泉総理大臣に伝えていませんでした。
東京株式市場は9,610円10銭と17年ぶりに10,000円を割り込みました。
2001年9月11日。唯一の超大国アメリカ合衆国の経済の繁栄の象徴ニューヨークの世界貿易センタービルに2機のハイジャックされた飛行機が追突し、そしてビルは崩壊しました。ほぼ時刻を同じくして政治の象徴ワシントン近郊の4軍を指揮する国防総省にも1機の飛行機が追突し、そして炎上しました。
アメリカ合衆国は戦争状態であることを宣言し、報復攻撃に出る動きをしめしています。そして先進各国、安保理常任理事国もその行動に支持を表明し、北大西洋条約機構などは集団的自衛権に基づき軍事行動に参加することをも認めています。
日本政府もアメリカ政府の行動に対して支持を表明し、出来限りの支援をしたいとしています。
報復は報復を生み、憎悪は憎悪を生みます。
軍事的報復が当然の事と考えているけど、それが本当に正しい事なのでしょうか。ちょっと立ち止まって考えてみる必要があると思います。
テロリズムに対する毅然とした対応は必要です。しかし、それを戦争状態と見なして良いかというとそれは違うのではないかと思い始めています。
アメリカ大陸の本土。それもニューヨークとワシントンという中枢をここまで完全に攻撃された経験は独立以来経験していないため、過剰に反応してしまうことはあると思います。しかし、本当にそれでいいのでしょうか。
アメリカ軍を中心とした同盟国軍で容疑のかかる個人若しくは組織や国を攻撃するということが本当に許されるのでしょうか。
自由という言葉に白々しさを感じるのはなぜなのでしょう。
軍事行動をすることを前提とした話し。それに対して違和感を持たないというのは非常に怖いなと考えます。軍事力行使、戦争状態というものに対して感覚が麻痺してしまっていると思います。
戦争状態であるとした場合、日本国はその憲法の規定に従い、積極的に支援することは出来ないと考えられます。
ブッシュ大統領も小泉首相も共にこれは戦争であると言っています。戦争である以上、日本国憲法第9条の国権の発動たる戦争にあたり、憲法で明確に否定されています。また、国際テロに対する壊滅作戦とも言っています。これは日本国憲法第9条の国際紛争を解決する手段としての武力行使にあたり、これもまた憲法で明確に否定されています。
後の歴史家は21世紀は世界貿易センタービルの崩壊ではじまったと言うことになるでしょう。その意味が人類の英知を称える物になるのか、それとも混沌のはじまりを示す物になるのかが今試されていると思います。
2001年9月16日。